1970年代前半、ケバケバしい女装ファッションなどでキワモノ扱いされた伝説のバンドの2ndアルバム。見た目とは裏腹にオーソドックスなロックンロールを奏でるアルバム「TOO MUCH TOO SOON(悪徳のジャングル)」もお勧めの1枚!
NEW YORK DOLLS「TOO MUCH TOO SOON」(1974年)
こんな方におススメ
- 派手なルックスのロックンロールバンドがお好きな方
- アンディ・ウォーホール、デビッド・ボウイも絶賛したバンドを聴いてみたい方
- 早すぎたグラマラスなパンクロックに興味がある方
- 日本の初期ZIGGYやフィンランドのHANOI ROCKSが好きな方
- バンド分裂前のオリジナル作品を堪能したい方
NEW YORK DOLLS(ニューヨークドールズ)について
NEW YORK DOLLSを表現する時、以下の様に紹介されることがある。
”ローリング・ストーンズに対するアメリカ版パロディ!”
”安っぽい女装趣味集団”
”倒錯のグラム・ロック・バンド”
”早すぎたパンク・ロック・バンド”
”猥褻なジャンキー野郎ども”
けっこうな言われようだが・・・・。
ケバケバしいルックスのバンドファンなら一度は通るバンドだろう。
アルバムデビュー前、1972年にはNEW YORK DOLLSの評判を聞き、アンディ・ウォーホルやデビッドボウイやルーリードまで、ライブを見にやって来る。
そして、1973年に1stアルバム「NEW YORK DOLLS」を発表。プロデュースはトットラングレンだった。
アメリカ、ヨーロッパでのツアーでもステージでの冒とく的発言や暴動などスキャンダラスな事件の連続だったらしい。
翌年の1974年には2ndアルバム「Too Much Too Soon」も発売される。
この頃、メンバーはアルコールやドラッグなどでひどい状態が続く。
そんな時にマルコム・マクラーレンがマネージャーとなる。
そう、その後、SEX PISTOLSのマネージャーになる人物だ。
マネージャーとして、治療のために入院させたり、話題づくりのための方針を打ち立てたり・・・・。
1975年にはメンバーが2名脱退する。。。
Johnny Thunders(ジョニー・サンダース)とJerry Nolan(ジェリー・ノーラン)
この時点で・・・NEW YORK DOLLS は終焉を迎えていたのかもしれませんね。
アルバム「TOO MUCH TOO SOON」発売当時のメンバー
Vo:David Johansen(デヴィッド・ヨハンセン)
G:Johnny Thunders(ジョニー・サンダース)
G:Sylvain Sylvain(シルヴェイン・シルヴェイン)
Ba:Arthur “Killer” Kane(アーサー・”キラー”・ケイン)
Ds:Jerry Nolan(ジェリー・ノーラン)
この頃、ベースのArthur “Killer” Kane(アーサー・”キラー”・ケイン)はライブ中もヘロヘロ状態だったため、ローディーがアンプの後ろでベースを弾いていた! なんて逸話もあるくらい酷かったようです。
また、Johnny Thunders(ジョニー・サンダース)、Jerry Nolan(ジェリー・ノーラン)もまた、溺れていたようで・・・。
1stアルバム「NEW YORK DOLLS」と比べると
衝撃度合は低くなってしまいますが、イイ曲あります!
伝説のメンバーによる最後の作品に触れておきたいなら おすすめのアルバムです!
NEW YORK DOLLS(ニューヨークドールズ)の音楽性
粗削りなロックンロールです! 結構オーソドックスなもの。
見た目とは異なり、綺麗な曲も演奏しています。
もちろん見た目同様に危ない感じのロックンロールはお得意です!
毒々しいほどにケバケバしい見た目も含めて、以後ロックバンドへの影響も大きかったバンドです。
そして、脱退したメンバー、解散後のそれぞれの活動も多彩なものでありましたね。
最初に脱退したJohnny Thunders(ジョニー・サンダース)とJerry Nolan(ジェリー・ノーラン)はザ・ハートブレイカーズ結成。こちらもその後のロックバンドへの影響も大きいバンドでした。どちらかというとJohnny Thunders(ジョニー・サンダース)を崇拝するフォロワーが多かったのかもしれません。
視聴コーナー
PLAYボタンを押して、視聴しながら、続きをお読みいただけると幸いです。
TOMOZY のアルバム「TOO MUCH TOO SOON」評価
「TOO MUCH TOO SOON」収録曲へのコメント
01. BABYLON
いきなり、口笛から始まり、Come On Boys!と呼びかけられます! これから始まるドールズのロックンロールを堪能しましょう! 女性コーラスも雰囲気を盛り上げてくれます! この曲好きです!
02. STRANGED IN THE JUNGLE(悪徳のジャングル)
ジャングルらしく、動物の鳴き声もイントロに挿入され、ヨハンセンの鳴き声!?もイントロで活躍します。 そして、低めのトーンのセリフ的な歌にのせて、イントロダクションは終了します。そして、ドールズらしいノリになったと思っても、またセリフ的な歌に戻ります!! 聴き応え十分な一曲!
03. WHO ARE THE MYSTERY GIRLS?
ドールズらしいロックンロールです! 少し安心するのは何故でしょう? 1stから聴いている人には、待ってました!! という感じの楽曲です! ラストも聴き応え充分な出来!!
04. (There’s Gonna Be A)SHOWDOWN
Archie Bell & the DrellsというR&Bグループの曲です。1969年発表の曲です。結構、イイ感じの演奏になっていると思いますが、ドールズファンの偏った感覚でしょうか? 結構イケてると思いますが、いかがでしょう!?
05. IT’S TOO LATE
こちらもドールズらしい感じの楽曲です。ヨハンセンの1本調子の歌とサビは結構、キャッチーだったり。。カッコイイ仕上がりです!
06. PUSS’N’BOOTS
ノリノリの1曲! 滑稽な感じもするバックコーラスも味ある1曲の仕上がりです。この曲も結構好きです!ヨハンセンのヴォーカルもカッコいいと思います!
07. CHATTERBOX
ジョニー・サンダーズが歌う1曲! 歌いたかったんだろうな・・・。
08. BAD DETECTIVE
The CoastersというR&Bグループの曲です。こちらもノリの良い感じの演奏でカッコいい感じに仕上がっています!
09. DON’T START ME TALKIN’
ハーモニカも決まるいかした1曲ですが、カバー曲。Sonny Boy Williamson II というブルースシンガーの曲。結構、イイ感じにロックンロールしていますよ!
10. HUMAN BEING
イントロはどこかで聴いたことがあるような感じですね。とは言っても、こちらがオリジナル的ですが・・・。イントロからカッコイイ、ロックンロールです!
映像で楽しむ 「TOO MUCH TOO SOON」
アルバム「TOO MUCH TOO SOON」収録曲の映像集
「TOO MUCH TOO SOON」収録曲:70年代のROCK CONCERTより
New York Dolls – Showdown
あとがき
黄金期と呼ばれたアルバム2枚発表時のメンバーでの再結成は見られなかったけど、2004年に再結成されるんだよな~。もちろん、他界しているメンバーもいるので、オリジナルメンバーではないのですが・・・。
で、2006年のアルバムには、HANOI ROCKSの元ベースのSami Yaffa(サミ・ヤッファ)が再結成NEW YORK DOLLSに参加していた時は「おーーーっ」と思いましたけど、、、。(最初はサポートだったのかな? その後正式メンバーって感じなのかな?)
再結成の呼びかけをしたのは、The SMITH のヴォーカル、モリッシーっていうのだから面白い。モリッシー自体は、昔、NEW YORK DOLLSのファンクラブで回報など作ってた、ファンクラブ運営者だったらしいね。
TOMOZY(トモジー)のアルバムにまつわる個人的な想い出
中学生の頃にHANOI ROCKSというフィンランドのロックバンドを初めて聴いて、その手のロックンロールバンドに興味が沸き・・・中古レコード店を探しまわったことを憶えています!で結局見つからず。。。1st同様に2ndも友人の伝手でカセットテープに録音してもらったことを憶えています。
そして・・1988年に国内CD発売時に購入しコレクションに加わることになりました。1st購入と同じ時期ですね。
1st「NEW YORK DOLLS」から聴きまじめると、1stの衝撃が強くて、本作2nd「TOO MUCH TOO SOON」は落ち着いた感じに聴こえてしまうんです。。。
でも、アルバムとしてはカッコいい と思います。
1曲目の「BBYLON」なんか特にカッコいいと思いますけど、如何でしょうか!?
今回は・・・NEW YORK DOLLS「TOO MUCH TOO SOON(悪徳のジャングル)」(1974年)アルバム・レビューでした
またねーーー。
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