THE CLASH(クラッシュ)の3rdアルバム。価格は1枚のアルバム価格なのに、2枚組のアルバムとして発売されることになった経緯は、さすが CLASHと思わせる巧妙な大人の駆け引きがあった????? それはどうあれ、このアルバムのジャケットカッコいい!!
THE CLASH「LONDON CALLING」(1979年)
こんな方におススメ
- 70年代UKパンクロックに興味がある方
- ステージも激しいバンドに興味がある方
- ジャケ買いしたことがあるロック好きの方
- その後のロックシーンに影響を与えたロックバンドに興味がある方
- スカやラテン、カリプソ、ダブなど音楽性を拡大していったバンドに興味がある方
アルバム「LONDON CALLING」あれこれ
この「LONDON CALLING」というアルバムは発売されるまでの経緯が面白いんです。
CLASHが所属するレコード会社にちょっとした確認というか相談を持ち掛けました。
その内容というのが、アルバム(LPレコード:12inch)に 12inchのシングルをアルバムの”おまけ”として無料で同封しても良いか?とレコード会社に持ちかけたんです。
経営層はこれを許可(同意)を得ることに成功します。
この同意により、12inchサイズのレコード2枚を1枚の価格で発売出来ることになったということです。
で、実際に発売されたのは・・・。
2枚目の12inchレコードにはなんと9曲も収録されたフルアルバム級の1枚でしたので、2枚組フルアルバムがアルバム1枚と同じ価格で世の中に出回ることに・・・。
CLASHによる反体制的、さらにいえば反商業主義的な世界観を表した逸話のひとつになったんです。
この取り組み以外にも、アルバムジャケットになった写真にも面白いエピソードがあります。
このアルバムジャケットになった写真を撮影したカメラマンはベースを破壊する際に当たらないように少し距離を取って撮影したため、すこしピンぼけしてしまったのです。
カメラマンとしては技術的に失敗作としてジャケット採用は望んでいなかったそうです。
しかし、CLASHメンバーから この写真を使うべきだと執拗に説得され、ジャケット採用を認めたんだって。
この写真は後に『最高のパンクロック写真』として選出されることになるんですよね~。
まぁ裏話的な話はいろいろありますが、このアルバムはアメリカの新聞The Village Voiceによる人気投票で1980年の最優秀アルバムに選ばれたりしました。(アメリカでは1980年に発売されたため)
その後も評価が高いアルバムとして君臨していますね。
もちろん、商業的成功も含め、これまで以上にCLASHの評価を高めたアルバムとして知られています。
音楽性としても新境地を切り開くことになったアルバムでした。
直球勝負のパンクロックという楽曲よりも幅広い音楽性をもったCLASHの世界観に触れることができる最高の1枚だと思います。
アルバムリリース40年記念「2019 Anniversary Editions of London Calling」
アルバムリリースから40年記念として発売された企画もの「2019 Anniversary Editions of London Calling 」のプロモーション動画がこちら
The Clash – Unboxing London Calling
TOMOZY のアルバム「NEVER A DULL MOMENT」評価
視聴コーナー
収録曲へのコメント
01. London Calling
この曲のイントロで聴けるベースラインが印象的です。クラッシュらしいバックコーラスです。もちろんいい意味でカラッとしていない曇り気味な雰囲気が好きです。喉をつぶすようにシャウトする曲間部分も聴き応えありですね。
02. Brand New Cadillac(新型キャディラック)
50年代のロカビリーっす。イイ感じでカバーしています! もちろんノリノリです。
03. Jimmy Jazz
これも古き良き時代って雰囲気が伝わる楽曲に仕上がってます。
04. Hateful
結構、面白い雰囲気を持った楽曲。ノリ自体は直球勝負もできそうな感じですが、そうはしないところが好きです。
05. Rudie Can’t Fail(しくじるなよ、ルディ)
この曲も凄く好きです。ブラスもふんだんに入れながら音を重ねています。こういう雰囲気の曲はただのパンク・ヒーローという枠組みには収まらないCLASHの魅力を堪能できる好きな曲です。
06. Spanish Bombs(スペイン戦争)
この曲凄く好きです! 歌・バックコーラスだけを聴けば、思いっきり直球勝負のパンクソングにも出来そうですね。しかし、そういう演奏にしなかったところが好きです。
07. The Right Profile(ニューヨーク42番街)
この曲もブラスをふんだんに取り入れた楽曲で個人的には好感度が高い。聴き応え十分で、ロックバンドがこの手に近い楽曲をアルバムに収録している場合、CLASHまたはこの『LONDON CALLING』好きなのかな?って思ってしまうくらい・・・。個人的にこの手の雰囲気の楽曲を好きになった起点となった曲ですね。
08. Lost In The Supermarket
この曲は凄い好き! 夜に聴きたくなる曲です。この曲もハードな雰囲気で演奏できるだろうが、そうしないところも好き。
09. Clampdown
このアルバムの中では、初期の頃のCLASHを感じる楽曲です。ライブで盛り上がりそうですね。 しかし、よーく聴くとこのアルバムに溶け込むような音作りも感じるイイ曲です。
10. The Guns Of Brixton
アルバムが進行していく中で感じるのは心地よいサウンドだってこと。この曲のベース音、全体的な雰囲気が好きですね。
11. Wrong ‘Em Boyo
この曲もブラスがイイ感じで好きな曲です。そしてノリのいいスカへと・・・。この曲もカッコいい!
12. Death Or Glory(死か栄光か)
イントロ好きです。もちろん歌が始まってからも好きです
13. Koka Kola
綺麗風なコーラス?!という感じが他の曲よりも感じるのは左右に振った処理の効き目なのかな?
14. The Card Cheat(いかさまカード師)
個人的にはこのイントロ大好き。歌メロはどこかで聴いたことがある感じなんですが、全体的な雰囲気が好きな楽曲です。この曲もブラスをふんだんに重ねている感じが好きです。
15. Lover’s Rock
前の曲のイメージが強く、音的にスカスカな感じに聴こえる曲ですが、その雰囲気が逆にイイ感じですね。もちろんコーラスやピアノの音などが、スカスカ感をなくしてくれています。
16. Four Horsemen(四人の騎士)
スタジオライブって感じの最初のカウントがイカした楽曲。
17. I’m Not Down
なんか爽やかに聴こえるギターがたまにお目見えします。聴き応え十分なので最後まで飽きません。
18. Revolution Rock
ブラスがいい意味で軽やかにしてくれる。ベースラインも耳に・ベース音、残る。
19. Train In Vain (Stand By Me)
ボーカルを左右に振ってツインボーカル的な雰囲気が好きです。
映像で楽しむ THE CLASH「LONDON CALLING」
プロモーションビデオやライブ映像で楽しもう!!
The Clash – London Calling (Official Video)
The Clash – Clampdown (Live at the Lewisham Odeon)
The Clash – Train in Vain (Stand by Me) (Live at the Lewisham Odeon, 1980)
フルサイズ音源で楽しむ 「LONDON CALLING」の楽曲
The Clash – Lost in the Supermarket (Official Audio)
The Clash – Spanish Bombs (Official Audio)
The Clash – Rudie Can’t Fail (Official Audio)
The Clash – Death or Glory (Official Audio)
The Clash – The Card Cheat (Official Audio)
あとがき
CLASHのアルバムの中でも好きなアルバムです。
中学生の頃、アルバムジャケットがカッコよくて好きだった・・。
刺激を求めてハードでヘヴィなサウンドを求めていた時期でもあったので、ちょっと物足りなく感じて、一時期あまり聴かなくなったアルバムでもあります。
20代になって、CDでこのアルバムを購入した後は、CLASHのアルバムの中でもよく聴くアルバムになっていましたね。
純粋に10代の頃、好きだった楽曲は、年を重ねても好きなんですね・・・やはり。
その頃好きだと感じているタイプに似ていれば、初めて聴く曲でも、聴いた瞬間にこの曲 カッコいい! イイね って・・・。なるのかもね。
きっと何か法則的なものがあるんだろう・・・。
サウンド的な好き嫌いとか、コード進行やリズムパターン、メロディラインとか。。。。
もちろん「好きのタイプ」も沢山あるから面白いんだけどね。
面白いのは、10代の頃、テレビ・ラジオや街中でよく流れていた曲。
当時、好んで聴くことはなかったけど、結構影響受けているかもしれません。
サザンとか ユーミンさんとか 中島みゆきさんとか 山下達郎さんとか
当時好んで聴いたわけではないが、曲を今聴くと結構、心が穏やかになったり・・・。元気が出たり・・・。(最近になって良さがわかったのか??)
CDとか欲しくなりましたから・・・。
あれ? CLASHの話から、徐々に離れてきたので、このあたりで締めますかね。
今回は THE CLASH「LONDON CALLING」(1979年) アルバム・レビューでした。
それでは! またねぇ~。
コメント