THE YELLOW MONKEYの2ndアルバムが『EXPERIENCE MOVIE』(邦題:未公開のエクスペリエンス・ムービー)をリリースされた頃には、、、、メンバーは元〇〇という肩書なんてすでに関係なく、当時のTHE YELLOW MONKEYというか吉井和哉さんの世界観が存分に楽しめる1枚です。
THE YELLOW MONKEY『EXPERIENCE MOVIE』(1993年)
こんな方におススメ
- 独特なテーマと独特な言葉選びの歌詞を堪能したい方
- 奇抜な衣装に派手な化粧をしたちょっと変わったロックバンドに興味がある方
- チャートを意識したアプローチ前のイエモン初期作品を聴きたい方
- ロックというジャンルに拘らず影響されたものを表現する姿勢に共感できる方
- 80年代の日本の長髪系ロックバンドが好きだった方
2ndアルバム『EXPERIENCE MOVIE(未公開のエクスペリエンス・ムービー)』について
デビュー時のメンバーは元〇〇という肩書があり、国内長髪系ロックファンには名の知れたミュージシャンが集まったバンド。ただ2ndアルバム以降、肩書はすでに関係なくなっていたように感じます。
2ndアルバム時のTHE YELLOW MONKEYメンバー
Vo:KAZUYA “LOVIN” YOSHII(吉井”ロビン”和哉)ex : URGH POLICE
G:HIDEAKI “EMMA” KIKUCHI(菊地”エマ”英昭) ex : KILLER MAY
B:YOUICHI “HEESEY” HIROSE(広瀬”ヒーセ”洋一)ex : MURBAS,16LEGS
Ds:EIJI “ANNIE” KIKUCHI(菊地”アニー”英二)ex : KILLER MAY
2ndアルバム『EXPERIENCE MOVIE(未公開のエクスペリエンス・ムービー)』に関しては、1stアルバム『THE NIGHT SNAILS AND PLASTIC BOOGIE(夜行性のかたつむり達とプラスチックのブギー)』よりも独特の世界観を垣間見ることができる。
1stと比べるとアングラ感が増したような歌詞が多く、「僕」「俺」「私」の入り乱れる自分を表現したような作品。
そして、コンセプトアルバムの3rdアルバム『jaguar hard pain 1944-1994』に通じる伏線もひかれている。
そう3rdアルバムの主人公 JAGUAR(ジャガー)の恋人MARY(マリー)が(吉井和哉の女装)ジャケット写真表紙に登場する。そしてラストの曲にて…。
視聴コーナー
TOMOZY のアルバム評価
収録曲へのコメント
01. MORALITY SLAVE
金属音が聴こえる中、ベートーベンの「月光」が流れ・・・そして始まるバンドサウンド。冒頭の語り部分がロックと演劇の融合的でとてもダークでスリリングな曲。
歌詞もえげつない位に攻め込んでいます。アルバムへの期待が膨らむオープニング。
02. DRASTIC HOLIDAY
ノリは良いけどすこし湿っぽいところも好き。サビやコーラスは明るい感じ。
バンドサウンド以外の弦楽器も加わりゴージャスな雰囲気を醸し出すが、どこか悲し気なところも見え隠れするがカッコイイ。
03. LOVE IS ZOOPHILIA
ノリのよいロックンロールだけど、やはりどこか日陰的な雰囲気は健全。
屋根裏とか地下室とか・・・でもカッコイイ。
04. 仮面劇
メロディアスな展開のダークな楽曲。結構、病みつきになる曲。
もう、この曲だけでも2ndアルバムカッコいい!!ってなった感じですね。
05. VERMILION HANDS
攻めてくるハードロックナンバー。独特な歌詞の世界観は健全です!
06. DONNA
暗い感じのメロディがなんとも言えない。そして妖しくも綺麗な楽曲。
既にTHE YELLOW MONKEYの世界にどっぷりハマっていきます。
07. 審美眼ブギ
ノリの良い楽曲ですが、とても攻め込んだ歌詞が面白い。
1stアルバムへの周囲の反応を皮肉った感じです。ライブでも盛り上がる楽曲。
08. 4000粒の恋の唱
とてもスローで切ない楽曲。ただのロックバンドじゃない世界観。
どっぷりとこの世界に浸ってください。鳥肌モノの世界へ・・・。
09. アバンギャルドで行こうよ
明るいロックンロールナンバーですが、ライブでやるときは恒例の「東京ブギウギ」の替え歌「おそそブギウギ」とセットで演奏される。2ndシングルでしたね。
10. フリージアの少年
またもやスローな悲しい楽曲の登場。サビのメロディ/歌詞は泣かせてくれます。
ギターソロは軽やかな感じのフレーズながら曲の展開として、飽きさせない感じがカッコイイ。そして・・・ラストでは壮大な感じで盛り上げて・・・綺麗なサウンドでフェードアウト。
11. SUCK OF LIFE
ライブでおなじみの楽曲。ロビンとエマの絡みやメンバー紹介はライブで恒例となっている。アルバム収録曲で聴くよりライブ/ライブ収録版で聴く方がしっくり来る。
曲途中と曲ラストは聴き応えあり(ライブでカッコよく決めるところ・・)
12. PUFF PUFF
凄く短い曲。全編ファルセットで歌われる。遊び心なのか・・・なんなのか・・・。
一筋縄ではいかない、THE YELLOW MONKEY。
13. シルクスカーフに帽子のマダム
ラストはやはり・・スローなナンバーで締め故、湿っぽい。
当時は、日差しが似合わないダークサイドの世界感をもったバンドである。
ライブでは吉井和哉が女装して唄う。とても切ない楽曲である。
久しぶりの THE YELLOW MONKEY『EXPERIENCE MOVIE』でしたが、こんなに湿った感じの楽曲が多いのにロックバンドとして魅力的な側面が思いっきり見え隠れしていると感じたアルバムでした。
このアルバムも妖しい雰囲気プンプンしていて好きです。
映像で楽しむ 『EXPERIENCE MOVIE』 関連
このアルバム『EXPERIENCE MOVIE』に収録されている楽曲は、THE YELLOW MONKEYのLIVEで現在も演奏される名曲があるので、最近のLIVE映像などもご紹介します。
アルバム『EXPERIENCE MOVIE』シングルカット曲(2ndシングル)
この2ndアルバム『EXPERIENCE MOVIE』からのシングルは1曲でしたねぇ~。
おそそブギウギ…。アンコール1発目の「アバンギャルドで行こうよ」は楽しかったねぇ~…。
THE YELLOW MONKEY – アバンギャルドで行こうよ
アルバム『THE NIGHT SNAILS AND PLASTIC BOOGIE』収録曲映像
時は経ち…すでに大御所的なロックバンドとなったTHE YELLOW MONKEYの2019年のライブ映像を楽しみましょう。
【LIVE】SUCK OF LIFE -Nagoya Dome, 2019.12.28-
この曲、やはりライブが似合います!吉井和哉さんのセリフも然り、、、エマとロビンの絡みとか…ね。
THE YELLOW MONKEY –「FAIRY LAND」「審美眼ブギ」Live at 2020.12.28 日本武道館
「FAIRY LAND」の後には『EXPERIENCE MOVIE(未公開のエクスペリエンス・ムービー)』収録の「審美眼ブギ」のライブ映像も見ることができますね。
あとがき
ビデオ『life Time・SCREEN 〜追憶の銀幕〜』 1993年6月19日の日本青年館LIVE
THE YELLOW MONKEY 初のライブビデオ(1993年9月1日リリース)でした。
1993年に発売されたVHS(2000年DVD化)に収録された曲は全11曲でしたね。
1993年6月19日日本青年館での演奏曲は以下の通り
1.MORALITY SLAVE
2.DRASTIC HOLIDAY
3.LOVE IS ZOOPHILIA ※VHS/DVD未収録
4.Chelsea Girl ※VHS/DVD未収録
5.FAILY LAND ※VHS/DVD未収録
6.Subjective Late Show ※VHS/DVD未収録
7.DONNA
8.仮面劇
9.VERMILION HANDS ※VHS/DVD未収録
10.This Is For You
11.審美眼ブギ
12.Foxy Blue Love
13.SLEEPLESS IMAGINATION ※VHS/DVD未収録
14.フリージアの少年 ※VHS/DVD未収録
15.SUCK OF LIFE ※VHS/DVD未収録
16.アバンギャルドで行こうよ
以下、アンコール
1.WELCOME TO MY DOGHOUSE ※VHS/DVD未収録
2.Romantist Taste
3.4000粒の恋の唄
4.シルクスカーフに帽子のマダム
アンコールでの「4000粒の恋の唄」と「シルクスカーフに帽子のマダム」は黒い涙化粧と黒いドレス姿の吉井和哉さんが見られます。
TOMOZY(トモジー)のアルバムにまつわる個人的な想い出
THE YELLOW MONKEY への価値観がものすごく変化したのは、このアルバムからです。ちょっと変わった世界観を持ったバンドだとは思っていましたが、この2ndアルバムの世界観が妙に気になり、よく聴きまくったものです。
10曲目の「フリージアの少年」の歌詞に ♪ 17才で犯された僕のメロディ♪ というフレーズがありますが、私は17才で左足に大怪我をしたこともあり、歌詞の内容はともかく、17才で怪我をした僕のメロディとして、これまでの自分と重ね合った気分でなんとも言えない感情をもったことも記憶しています。
このダークな世界とうか妖しい優美な世界というか・・・
日本語で歌う洋楽として、歌詞の世界に魅了されたのは、このバンドが初めてかもしれません。もちろん歌詞もカッコイイバンドは他にもありますが、私にとって、この独特な世界観が唯一無二の存在でしたね。
自身の生活はというと、まだすこしだけ、やさぐれていた感じでしたが、たまに電話する友人のおかげもあり、少しは前向きになってきた時期でもありましたねぇ~。
ひとりでいることが多かった時代でしたが、その生活も翌年には変化が起こることも今では知っているのですが、当時はまだ混沌とした気分で膝の手術後のリハビリというか筋トレをしていた時代だった。
怪我する前のようには動けないし、いら立ちと憂鬱な気持ちが交差する、少し情けない奴だったかな。そんな感じだったからか、この2ndアルバムの湿っぽい雰囲気が当時の私は妙にマッチしたのかもしれません。
そして、このTHE YELLOW MONKEYの世界観に魅了されつつ、3rdアルバム「JAGUAR HARD PAIN」で思いっきりノックアウトされたのでした…。<続く>
THE YELLOW MONKEY 商品関連
再集結後のアルバム
ライブ盤
ベスト盤・シングルコレクション
今回は、THE YELLOW MONKEY『EXPERIENCE MOVIE』(1993年)アルバム・レビューでした!
またねーーー。
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